谷之口城は南郷包装の裏山にあり、最高所の主郭で標高35mと南郷の中でも低い山城です。上写真は国道から見た谷之口城。
谷之口城の入口。南郷包装の駐車場の裏から山に入ります😁
谷之口城の縄張り図。日南市教育委員会の歴史まちあるきマップに縄張り図がないお城のため、歩いた結果をもとに自作で描きました。
谷之口城はシラス台地を深い空堀や堀切で区画して独立した曲輪を造り出す南九州特有のお城の縄張りになっていました。特に主郭と二郭の間に曲輪3があることで主郭に入るルートは挟撃を受ける構造で厳重に造られています。
谷之口城の山の中に入ると藪で荒れています。入るとすぐにある曲輪六の切岸を右手に見ながら城内に入っていきます。
二郭(左)と曲輪六(右)の間にある堀切4。
二郭の切岸。シラス台地が剥き出しで垂直に削られていて、これでは敵は登れません。
曲輪3と二郭を分断する堀切1。立派なVの字で圧巻でした😳
堀切1を進むと空堀に出ます。右のシラス台地の切岸が主郭で、左が二郭。大規模な空堀で大空堀という表現のほうがしっくりきます。
二郭の入口手前にある帯曲輪。
谷之口城の二郭。
二郭の南側をめぐる土塁。
主郭の切岸。
主郭の入口。主郭へは曲輪3と主郭の間を堀切のように削られた場所から入る構造になっています。
主郭入口の右側にある土塁。
主郭入口右側にある土塁と曲輪三の間にある堀切2。この先は崖になっており大空堀が広がります。
谷之口城の主郭。主郭内部は草が生い茂っています。中はすごく広いです。
曲輪五と主郭を分断する堀切3。右が主郭、左が曲輪五。
曲輪四の切岸(左)と曲輪3(右)の間の堀底道。曲輪四の切岸がまた垂直で迫力あります!
曲輪四の切岸。
谷之口城の位置。スーパー地形で見ると主郭と二郭の2つの大きな曲輪がくっきりわかります。
全体的に山の中は藪でしたが城の全容を把握できてよかったです😊
深い空堀や堀切、高い切岸などシラス台地を削って造られた縄張りが杉林の中に完全に残っており、志布志城、安楽城(志布志市)、酒谷城を彷彿とさせるすごい山城でした。
谷之口城は城主や築城年などの歴史的な詳細がわかっていませんが、この土木量の多い縄張りを見ると戦国時代に使用された城で島津氏の城郭のように見えます。
日南で無名なのがもったいない城跡でした😊